ドーハの新市街「ムシェイレブ・ダウンタウン・ドーハ(Msheireb Downtown Doha)」で、AIを使った案内サービス「Rashid(ラシッド)」の一般向け展開が始まりました。開発を手がけたMsheireb Properties(ムシェイレブ・プロパティーズ)が2026年9月15日付で公式発表した内容によると、エリア内に設置されたスマートキオスク端末を通じて、道案内やレストラン・駐車場の情報などを提供する24時間対応のデジタルコンシェルジュです。この記事では、2026年9月16日時点で確認できる公式発表・報道をもとに、Rashidの利用場所、できること、対応言語、利用方法、今後追加予定の機能、そしてムシェイレブへのアクセス方法を整理します。
結論・要点
- Rashidは、ムシェイレブ・ダウンタウン・ドーハ内に設置された15か所のスマートキオスクで利用できる、AIによる案内サービス(デジタルコンシェルジュ)。Msheireb Properties公式発表(2026年9月15日付)で確認済み
- 開発は米Hewlett Packard Enterprise(HPE)、AI言語処理にはカタールのアラビア語大規模言語モデル「Fanar(ファナール)」を活用
- 公式発表によれば、2026年9月時点で利用できるのは道案内・リアルタイム情報の提供(近くのレストランや駐車場、開催予定のイベント・アクティビティの案内)で、音声での対話はアラビア語・英語に対応
- イベント予約・駐車料金の決済については、公式発表で「サービスの発展に伴って今後追加される(Event bookings and parking payments will follow as the service develops)」と明記されており、2026年9月時点ではまだ利用できない
- 日本語対応については、公式発表・報道のいずれにも記載がなく、現時点では対応していないとみられる(未確認)
- ムシェイレブへは、ドーハメトロのRed・Green・Gold全3路線が乗り換えできる「Msheireb駅」からアクセスできる
本文
「Rashid」とは何か
Rashidは、ムシェイレブ・ダウンタウン・ドーハを開発・運営するMsheireb Properties(ムシェイレブ・プロパティーズ)が導入した、AIによるデジタルコンパニオン(案内役)です。Msheireb Propertiesが公式サイトで2026年9月15日付に公開した発表によると、開発を担当したのはHewlett Packard Enterprise(HPE)で、アラビア語での自然な対話には、カタール発のアラビア語大規模言語モデル「Fanar」が活用されています。
同発表では、Rashidの位置づけについて「レストランを探している来訪者でも、駐車場の情報を知りたい住民でも、開催予定のイベントを探している家族でも、Rashidが一つの分かりやすい窓口になる」という趣旨の説明がされています。Msheireb PropertiesのICT担当シニアマネージャーAhmad Al Korbi氏は「Rashidを一般に公開することは、AIが日常のやり取りをどのように支援できるかを理解するための重要な第一歩だ」とコメントしており、Rashidは完成されたサービスというよりも、利用者からのフィードバックをもとに改善を重ねていく「発展途上のサービス」として位置づけられています。
技術面でのパートナーであるMEEZA(マネージドITサービス大手)のChief Strategy Officer、Faisal Al Kuwari氏も、Msheireb Propertiesとの協業について「安全でスケーラブル、将来にわたって発展可能なプラットフォームを支えるため、技術統合・プラットフォーム運用・スマートサービスの知見を提供している」という趣旨のコメントを寄せています。
経緯:2026年4月の提携発表から、9月の公式発表まで
報道・公式発表を時系列で整理すると、次のような流れになっています。
- 2026年4月: Msheireb PropertiesとマネージドITサービス大手のMEEZA(ミーザ)が、AIデジタルコンパニオンの導入に関するMoU(覚書)を締結。試験運用(パイロット)がその翌日から始まったと報じられている。この時点の発表では、イベントチケット予約・飲食店予約・駐車料金の決済までもが将来的な提供機能として紹介されていた
- 2026年5月以降: その後の報道で、このサービスが正式に「Rashid」と名付けられていることが確認できる
- 2026年9月15日: Msheireb Propertiesが公式サイトで、ムシェイレブ・ダウンタウン・ドーハの利用者(住民・来訪者・テナント)向けにRashidの「Phase One(第1段階)」展開を開始したと発表。この公式発表で、イベント予約・駐車料金決済は「今後追加される機能」として明確に整理されている
- 2026年9月10日: ドーハ・ルサイルのRosewood Dohaで開催された「Enterprise AI Tech Awards」授賞式で、Msheireb PropertiesがAI活用に関する賞(Organisation Excellence, Best Use of AI and Digital Enablement of the Yearなど)を受賞したことも、同発表内で紹介されている
利用場所:ムシェイレブ・ダウンタウン・ドーハ内の15か所のキオスク
Rashidは、ムシェイレブ・ダウンタウン・ドーハのエリア内に設置された15か所の対話型スマートキオスクを通じて利用します。この「15か所」という数字はMsheireb Properties公式発表でも確認できますが、具体的にどの建物・どの通り沿いに設置されているかまでは、公式発表にも記載されていませんでした。この点は未確認です。実際に訪れる際は、ムシェイレブ・ダウンタウン・ドーハ内の案内表示や、現地スタッフに確認することをおすすめします。
現時点でできること
Msheireb Properties公式発表(2026年9月15日付)によれば、Rashidは24時間対応のデジタルコンシェルジュとして、次のような案内・情報提供機能を持っています。
- 道案内(ウェイファインディング):目的地までの行き方を案内
- リアルタイム情報の提供:近くのレストランや駐車場の案内
- イベント・アクティビティ情報:ムシェイレブ・ダウンタウン・ドーハで開催中・開催予定のイベントの案内
一方で、イベントチケットの予約、駐車料金の決済については、同じ公式発表内で「サービスの発展に伴って今後追加される(Event bookings and parking payments will follow as the service develops)」と明記されています。2026年4月の提携発表段階では、これらの機能もあわせて紹介されていましたが、9月15日付の公式発表によって、現時点(Phase One)ではまだ利用できず、今後の段階で追加される機能であることが一次情報で確認できました。
対応言語:アラビア語・英語(音声対話)
Msheireb Properties公式発表によれば、Rashidはアラビア語・英語による音声対話に対応しています。日本語での対話については、この公式発表を含め、確認できたいずれの情報源にも記載がなく、日本語には対応していないとみられます(公式に「非対応」と明言されているわけではないため、その点は留保が必要です)。日本人旅行者が利用する場合は、英語での質問を想定しておくとよいでしょう。
利用方法
現時点の公式発表・報道からわかる利用の流れは、次の通りです。
- ムシェイレブ・ダウンタウン・ドーハ内に設置されたスマートキオスクに近づく
- アラビア語または英語で話しかけ、道案内・周辺のレストランや駐車場・イベント情報などを尋ねる
- 案内された内容にもとづいて移動・行動する
利用料金については、2026年9月15日付の公式発表を含め、確認できたいずれの情報源にも明示的な記載がなく、無料か有料かは未確認です。ただし、エリア内の公共案内サービスという位置づけから、キオスクでの基本的な案内利用自体に個別課金が発生するという記載は確認できていません。
なお、Msheireb Propertiesは既存の「Msheireb Mobile App」(App Store・Google Playで提供中)を運営していますが、2026年9月15日付の公式発表では、このアプリとRashidとの連携について具体的な記載はありませんでした。2026年4月の提携発表時点で言及されていた「拡張サービス向けの伴走アプリ」についても、9月の公式発表では改めて言及されておらず、Rashid専用アプリの有無や提供時期は未確認です。
日本人読者向けのポイント
- Rashidは日本〜ドーハ間の移動そのものとは関係のない、ムシェイレブ・ダウンタウン・ドーハというエリア内限定の案内サービスです。空港やホテルにあるサービスではない点に注意してください
- 対応言語はアラビア語・英語のみが公式発表でも確認できており、日本語には対応していないとみられるため、簡単な英語での質問を用意しておくと安心です
- 2026年9月時点では「道案内」「リアルタイム情報の提供」が中心で、イベント予約や駐車料金の決済は、公式発表でも「今後追加される機能」と明記されています。過度な期待をせず、まずは道案内・周辺情報のツールとして活用するのがよいでしょう
- モバイルアプリについては、Rashid専用のものが今後提供されるかどうかは公式発表からは確認できませんでした(未確認)
ムシェイレブ・ダウンタウン・ドーハへのアクセス
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 最寄り駅 | ドーハメトロ「Msheireb(ムシェイレブ)駅」 |
| 乗り入れ路線 | Red Line・Green Line・Gold Lineの全3路線が乗り換え可能なターミナル駅 |
| ハマド国際空港からのアクセス | Red Lineで乗り換えなしでMsheireb駅まで移動可能 |
| エリアの特徴 | 中東最大級とされる屋根付き広場「Barahat Msheireb」を中心に、ショップ・飲食店・博物館などが集まるエリア |
ムシェイレブ駅は、ドーハメトロの3路線すべてが乗り換えできるネットワークの中心駅でもあります。ドーハメトロ全体の路線・料金・乗り方については、ドーハメトロ完全ガイド2026で詳しく解説しています。
注意点
- 本記事の情報は2026年9月16日時点で確認できた公式発表(Msheireb Properties公式サイト、2026年9月15日付プレスリリースを含む)・報道にもとづいています。Rashidは「発展途上のサービス」として位置づけられており、機能や対応言語、キオスクの設置場所などは今後変更・追加される可能性があります
- キオスクの具体的な設置場所、利用料金の有無、Rashid専用モバイルアプリの詳細など、公式発表にも記載がなかった点は、本記事でも「未確認」として扱っています。訪問前には、可能であれば現地の最新案内もあわせてご確認ください
- AI・個人データの取り扱いに関する詳細(顔認証の有無、データの保存期間など)は、本記事執筆時点の情報源からは確認できていません
まとめ
「Rashid」は、ムシェイレブ・ダウンタウン・ドーハで2026年9月15日にMsheireb Propertiesが公式発表した、AIによる案内サービスです。エリア内15か所のスマートキオスクを通じて、アラビア語・英語での道案内やリアルタイム情報の提供を受けられます。イベント予約や駐車料金の決済は、公式発表でも「今後追加される機能」と明記されており、現時点では道案内・情報提供が中心のサービスです。日本語対応は確認できておらず、英語での利用を想定しておくとよいでしょう。ムシェイレブへはドーハメトロのMsheireb駅からアクセスでき、空港からもRed Lineで乗り換えなしで到着できます。
情報源
- Msheireb Properties Announces Rashid, its Smart Experience Companion, in Msheireb Downtown Doha(Msheireb Properties公式、2026年9月15日)
- Msheireb Properties and MEEZA Partner to Launch AI Digital Companion at Msheireb Downtown Doha(MEEZA公式、2026年4月29日)
- 同内容のプレスリリース配信(Zawya)
- Msheireb Properties, MEEZA Partner to Launch AI Digital Companion at Msheireb Downtown Doha(カタール通信QNA、2026年4月29日)
- Msheireb Properties announces Rashid, its smart experience companion(Qatar Tribune)
- Msheireb Properties rolls out Rashid AI companion across Downtown Doha(GCC Business News、2026年9月14日)
- Msheireb Properties Launches Rashid AI Digital Companion Phase One in Msheireb Downtown Doha(IndexBox)
- Msheireb begins rollout of AI digital companion in Downtown Doha(Gulf Daily News、2026年9月14日)



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